産業用太陽光発電

産業用太陽光発電とは、主に法人向けで用いられており、比較的大規模なので発電量が大きい特徴を持っています。
基本的なパネルモジュールに関するメカニズムは、家庭用の太陽光発電システムとほとんど同じものが使われています。
よって発電に関する特性も同じ条件となり、天候による発電効率の影響を受け、夜間の発電は全く期待することができません。
建物の上に設置する場合は、家庭用と同じく雨漏りに要注意です。
また、パネルの面積が大きなものとなるので、地上に設置する場合はそれなりの土地の広さが必要となります。

産業用太陽光発電システムで最も問題となってくるのは、大規模なシステムの設置による資金調達にあります。
家庭用であればローンなどで比較的安定した目処を立てられますが、法人としての導入では費用が膨大になるので、場合によっては相応の担保を用意する必要性も出てきます。
その為、中小企業ではなかなか導入へ踏み込む事が難しい状況でもあります。
しかし、導入さえしてしまえば相当量の発電をノーリスクで続けてくれるので、企業にとって大きなメリットとなります。
また、メンテナンスに掛かる費用も売電の利益と比較すると僅かなものなので、運用コストが全く掛からない利点もあります。

産業用太陽光発電のメリット

太陽光発電とはその名の通り、太陽光を利用して発電するエネルギー発生方法です。そのため、太陽光の無い夜間におけるメリットはありませんが、太陽光のある昼間にその有用性を発揮します。そのため、昼間にしか操業していないような工場などでは夜間発電できないというマイナス要素は解消されます。そして、産業用に導入することのなによりも大きいメリットはエネルギー分散化をすることができるという点です。

東日本大震災により安全神話の確立されていた原子力発電は近年、その存在が危ぶまれています。この出来事と同時に発生したのがエネルギー問題です。現在の日本の電気エネルギーは火力・原子力にそのほとんどを依存しており、水力・風力・太陽光は僅かに存在しているだけです。そのため、火力・原子力になんらかの問題が生じたときに特に電力消費の大きい産業面が大ダメージを被るであろうことは明らかです。その被害を最小限に抑えるためにエネルギー分散化が必要となります。

仮に、産業用太陽光発電が導入され、そして火力・原子力発電に異常が発生したとします。夜間は発電できないし雨天曇天時にも発電できないため使い勝手は悪そうですが、火力・原子力発電がなくとも太陽光さえあれば工場の操業が可能になります。このように、緊急時の対策用として非常に大きなメリットがあります。仮に緊急時以外においても発電は可能となるので火力・原子力の補助に用いることもできます。



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